こんにちは!Tabi Toki店主のAkiです。
前回のバタバタのメキシコ・オアハカツアースタート記事に続き、今回は充実しまくり!オアハカツアー内容詳細のレポートです♪
オアハカツアーはEl Tule(エルトゥーレ)からスタート
オアハカツアー最初の訪問先は高さ40m、太さは60mにもなる巨木「トゥーレの木」。トゥーレの木自体は「アメリカ大陸最大の木」として知られていて、ツアーで訪問したこの木は樹齢2000年以上と推測されています。重量にしたら600トン程にもなるんだとか…!
写真の人と木を比べて見ると、本当に大きいのが分かります!
そしてTeotitián del Valleの毛織物アトリエ見学へ!
そして次に訪問したのは「Teotitián del Valle」テオティトラン・デル・バジェ村の毛織物アトリエ。
オアハカ市の中心部から約30km、車だと小1時間ほどの距離にあるこの村は、毛布やタペテ(ラグ)など、羊毛製品の生産が盛んな村。
この村では毛織物の素材の調達〜製品までを一貫で生産しており、また家族経営により営まれています。
ツアーでは訪問したアトリエにて、その制作工程をデモンストレーションしてもらえるのですが、これが面白かったー!
テオティトラン・デル・バジェ村では羊を飼っていて、毛織物はその羊の毛を刈り取って作られます。
刈り取った羊毛は石鹸で洗浄した後、ハンドカーターで解し、整えていきます。
↑写真はその作業風景。
ハンドカーターで整えた羊毛を撚って、糸車で紡いでいく作業工程。
もう素材からナチュラル。そして全て手作業で行われていきます!
写真の後ろにずらっと掛けられた糸達は、先ほどの撚られた糸が染められたもの。
染めるその染料は、手前の床に並べられた植物達。染料もナチュラル!
染料に使われている植物たちを並べてみました。
マリーゴールドの花や豆、藍、墨など様々な素材が染料として使われています。
そしてこのお兄さんが持っているウチワサボテン。表面に沢山白い粒々が付いていますが、これはウチワサボテンに寄生している「コチニール」という虫!
このコチニールを潰すと赤い染料になります。
お兄さんが掌でコチニールを潰すと↑
赤い色味が出てきました。
そしてこの潰したコチニールの赤色にレモンや石灰、ザクロなどをかけると…
あら不思議!赤い色味が変化してワインレッド、紫や真紅に!
コチニールに酸性、アルカリ性の素材を組み合わせPHを変える事で、色相が変わる。
これはまるで魔法の様で、ツアー参加者みんながこの色変化に興味津々でした。
私は学生時代にテキスタイルを学んでいた事もあり、この天然染料の一連のデモンストレーションをこのオアハカツアー内で見れた事に、大変興奮致しました。笑
美しい染色工程を学んだ後は、実際にラグを織っている現場を見せてもらいました。
2〜3mはあったのではないかという広い手織り機。
これに染めた糸を用いて、数ヶ月かけて1枚のラグを織り上げていきます。
織るのは基本、男性の仕事なのだそう。
私も学生時代に、手織り機を用いて織物を織りましたが、なかなかの重労働です!
機に糸をかけてセットアップするまでもひと仕事。これで数日かかります。
そしていざ織り始めるも、経糸の設定を1本でも間違えようものなら、綺麗な布の組織が出なくなる為にまた時間をかけてセットアップをやり直す…
ここをクリアしてやっと織り始められます。
当時、1日10時間ほど機の前に座って連日織っていましたが、肩は凝りまくるし、お尻や腰はひどく痛いしで、ほんと身体に負担のかかる重労働でした。
なので、大きなラグを数ヶ月かけて織り上げる事がどれ程の事かと…!
もうこの工房の手仕事の一貫した徹底ぶりには、ほんと脱帽でした。
織り上がったラグ達
ラグの制作工程をひと通り見せてもらった後は、実際に織り上がった様々なラグが掛かっている場所に移動しました。
サポテコ文様がパターン化されたラグから、曲線が描かれたものまで様々なデザインが並びます。
この様な図柄を手で織り上げていく織物を日本では「綴れ織」と言いますが、普通に織っていくよりも何倍も頭と神経と時間を使います。
こちらは先ほどのコチニールで染めた糸による織物でしょうか。
赤から赤紫、青紫へと変化していく色変化がとても美しいですね。
このラグ達は全てここで直売しており、その場で買う事が出来ます。
オアハカ市内でも販売している場所がありましたが、やはり生産している工房から直に買う方がお安く買えます。
ツアーで行った際、買うか買わないかは個人の自由で押し付けられる事はありませんでした。工房の方も「ラグを買っていくか、もしくは働き手としてお子さんを一人置いていってくれてもいい」なんて冗談半分に話していて、そのセールストークに笑いが起こっていました。
ここまでナチュラルかつ一貫した手作業で仕上げられたラグというのはかなり価値があると思います。私達は2mほどある縦長のラグを購入しました。
ぼんやりキッチンの床に敷こうと思って買いましたが、汚れる場所に使うのは勿体ないな〜と、結局大事に取ってあります(笑)
ラグを床に敷かず、絵の様に壁に飾っても素敵ですよね!
毛織物アトリエ訪問まとめ
オアハカツアー内に組み込まれているこのアトリエ訪問。
小一時間ほどの訪問でしたが、その訪問内容の充実っぷりにビックリ!
大量生産でスピーディに安価に作られるラグは、この世に沢山ありますが、オアハカのテオティトラン・デル・バジェ村で生み出されるラグ達がここまで一貫したハンドメイドの制作工程とは想像もしておりませんでした。
相方のDavidは結構なケミカルアレルギーで、化学物質が多用されているものは家の中に置く事が出来ないのですが、ここまで自然のもので作られているラグは安心して迎え入れる事が出来ます。
そして自然素材は水や空気を汚さず、人と環境にも負荷が低い。
そんなラグを生み出しているこの村の伝統が、これからもずっと続くといいな。
オアハカを訪れたら是非テオティトラン・デル・バジェ村に行ってみて下さいね♪
初めての訪問はこのオアハカツアーがオススメです!
では今回はこの辺で。次回もこのオアハカツアーレポート、続きます!
ここまでお読み頂きありがとうございました♪